2015-01-01から1年間の記事一覧

風に吹かれて~ザンジバル旅行記9

ダラダラに乗ってダラダラと向かった先はジョサニ自然保護区。ザンジバルの海岸線には椰子の木だらけだけど、内陸部の椰子の木以外の森林が鬱蒼と生え広がる一帯にある。またそこから然程離れていない場所に海水域があり、マングローブが生い茂る一帯もある…

風に吹かれて~ザンジバル旅行記8

日が昇り潮が引いた純白の砂浜には絶妙な色をした貝殻が至るところに散らばっている。 一日の始まりに人々が動き出す。 ? 目を凝らせば小さな生き物が今日一日の行動を開始する。小さな蟹、ヤドカリ、そんな小さな生き物達と戯れる。こんな事何年ぶりの事だ…

風に吹かれて~ザンジバル旅行記7

パラダイスビーチバンガローの魅力はさおりさんの料理にもあって、宿泊客以外も集まると言う。和食もあるので長い旅路を過ごす日本の旅人にはたまらない持て成しとなるだろう。しかし私は悩んだ末バンガローが主催する現地スワヒリ料理体験コースに挑戦する…

風に吹かれて~ザンジバル旅行記6

私が泊まりたかったホテル、その名はパラダイスビーチバンガロー。日本人女性が切り盛りする小さなホテルだ。だが私は日本人が屯するだけの日本人宿なら寧ろ敬遠する。折角ザンジバルまでやって来て日本人とつるむなんて真っ平な事だからだ。 なら何故このホ…

風に吹かれて~ザンジバル旅行記5

海を股に架けて富を求めて交易を行った旅の商人達、新たな道を開拓した冒険家達、繁栄を極めた王朝、奴隷として売られていった黒人達、そして売られてきたからゆきさん・・・数奇な運命に満ちたこの島のもう一つの素顔、それを求めて私はダラダラで東海岸へと向…

風に吹かれて~ザンジバル旅行記4

? ザンジバル、ストーンタウンに繁栄をもたらせたもの、それは大陸からもたらされる象牙と、この島の気候を利用して栽培される様々なスパイス、特にクローブ(?丁子)だった。故にザンジバルはスパイスアイランドとも呼ばれる。 ザンジバルを統治したオマーン…

風に吹かれて~ザンジバル旅行記3

ビーチでこの島を吹き抜けていった様々な風に想いを馳せ、ふと振り返れば珊瑚と砂を利用して出来たストーンタウンの迷宮が口を開けている。さて名前通り重厚な歴史に彩られた重厚な街並みを散策しよう。 一歩迷宮に踏み込めば、其処は明らかにアフリカ大陸の…

風に吹かれて~ザンジバル旅行記2

空港に降り立てばワラワラと寄ってくるタクシーの運チャン達、そんな彼等の中から人の良さそうな一人を選び街へと向かう。彼等は必ず稼ぎが良い東海岸のビーチへと乗客を勧誘する。そちらにも滞在中には向かう事になろうが、金額の張るそちらには乗り合いバ…

風に吹かれて~ザンジバル旅行記1

2012年9月棒日私は香港にいた。アフリカに向かう便の乗り継ぎは長いのが通常で、その乗り継ぎ時間を潰しに香港市街へと立ち寄ったのだ。茹だる様な湿度に包まれながらもビクトリアハーバーから眺める香港島の景色は美しいと思う。その時私の目の前をジ…

The boys of summer

今年の夏は中途半端に終わってしまった様に感じる。一頻り暑い日々が続いたかと思うと、長雨が唐突に夏を持ち去ってしまった。 夏と言う季節は特別な季節だ。これ程季節の終わりが切なく感じる季節は他に無い。日本にも山下達郎氏の「さよなら夏の日」や「あ…

Heart of the matter

誰にでも、この一曲に救われたって曲があると思う。今日は私のそんな一曲を紹介したいと思う。 DON HENLEYのHEART OF THE MATTER。 I got the call today, I didn't wanna hear But I knew that it would come An old true friend of ours was talkin' on th…

洒落怖な寄生虫、だけど実は・・・

今年のお盆はいつになく怖い話をネットで見まくった。そんな中で人が寄生虫に支配され寄生虫の産卵の為に水場へと導かれると言う怪談があった。物語にはきちんとその寄生虫の実名まで書かれていた。 不思議に感じたらググらないではいられない私。早速ググっ…

遥かなるトンブクトゥ最終回

アフリカ大陸から漸くアジアへと戻ってきた。バンコク、私がトランジットとして何度も訪れた街、もう地図が無くとも街歩きには不安が無い。空港から街へと直結している鉄道の駅からブラブラと散策を続けながらチャオプラヤ川まで辿り着いた。最早王宮は見学…

遥かなるトンブクトゥ25ナイロビ

旅をしている人とそうでない人には大きなギャップを感じる事がある。危険だと感じる街についてもそれが当てはまると思う。紛争とかテロとあ報道されると、人々は一気にその街を危険だと感じてしまうが、マリのいずれの街にも私は危険を感じなかったし、事実…

遥かなるトンブクトゥ23アマドゥ宅

連れられて向かったその家でアマドゥがにこやかに私を迎えてくれた。 「ようこそさっくんさん、ご無事で何よりです!」 アフリカらしい大家族、子供がはしゃぎ回る中、つもる話を咲かせながらアマドゥにご馳走になった食事に思わず興奮してしまう。 「アマド…

遥かなるトンブクトゥ22バマコ

バマコではトンブクトゥで別れたティメに変わってムハンマドと言う青年がガイドを勤めた。彼もまた優しそうな好青年だった。彼は私がトンブクトゥ行きを強行した事を驚いている様だった。彼がちょっと前に引率した団体はトンブクトゥ目前で断念して引き上げ…

遥かなるトンブクトゥ21生還

空港に着くと今度こそ空港は人で賑わっていた。これなら無事に飛行機は出発しそうだ。とは言っても事件のせいで観光客は一人もいないので土産屋は閑古鳥が鳴いている。そんな土産屋で私はTシャツを購入した。背中に I have been to Tombouctou and Back と書…

遥かなるトンブクトゥ20トンブクトゥ2

最後に民家の屋上に登らせて貰ってジンガリベリモスク越しにトンブクトゥの街並みを眺めた。その遥か北方にサハラ砂漠が広がっている。その光景を前に熱い想いが胸を過った。一年半前モロッコ.メルズーカのサハラ砂漠の砂丘の上から遥か南を熱い想いで眺め続…

遥かなるトンブクトゥ19トンブクトゥ1

ニジェール川を渡り終えると我々はホテルに向かう事も無く真っ先に街歩きを開始した。いついかなる時も二人の軍人が私を警護してくれている。時間が無いので説明は後回しにしてトンブクトゥに残された三つの歴史あるモスクや過去に此処を訪れた探検家達の家…

遥かなるトンブクトゥ18サヘルを越えて3

車は乗れなかった事を悔しがるかの様に満車のフェリーに積まれた車スレスレに止まった。直後ガクンと音がしてフェリーが出港する。あれ?なんか変だ?大地が動いている。え?なんと我々もフェリーに乗っている!なんと軍人はフェリーの昇降ラダーに車を乗っ…

遥かなるトンブクトゥ17サヘルを越えて2

ダートの道を約百キロ、途中にある唯一の村で我々は昼食を摂った。昼食と言ってもそこにはレストランも無いから雑貨屋の軒先でドゥエンザで買い置きした食料を食べる。驚いた事に中国製だろうか?鯖缶みたいなものとご飯を食べる。なんか日本の私の夜食みた…

遥かなるトンブクトゥ16サヘルを越えて1

眠れない夜が開けようとしていた。未だ暗い内にベッドから出た。一番乗りかと思っていたらアリが決意の朝の礼拝をメッカに向かい捧げている。ティメも眠い目をこすりながら出てきた。出発だ。と言うより出陣と言う気持ちが強い。しかしこんなに朝早く出発し…

遥かなるトンブクトゥ15ドゴンの里4

途中で4WDなのにスタックしてしまうと言うハプニングはあったものの、再びバンディアガラの断崖の天辺で壮大に広がるアフリカの大地を堪能しドゴンの里を後にした。そして麓の村バンディアガラでアマドゥからの最後のメッセージを受けとる事になる。私がマ…

遥かなるトンブクトゥ14ドゴンの里3

崖を降り平地に出た所に井戸があり、子供達が大騒ぎしていた。近づけばどうやら水を汲んでいたバケツを繋いでいた紐の取っ手がバケツから外れてしまった様だ。昔ニジェール川から遠く離れたこの地に移り住んだ彼等にとって井戸は貴重な生命線だ。これは一大…

遥かなるトンブクトゥ13ドゴンの里2

ガイドのティメと共にバンディアガラの急な断崖をドゴンの村落を目指し下っていく。ガイドのティメはドゴン出身だ。先ずは自分、そして家族全員の分の「元気ですか?」を尋ねるドゴン独特の長い挨拶を交わしながら崖を下る。 下って行けば先に白人の老人の団…

遥かなるトンブクトゥ12ドゴンの里1

モプティからドゴン族の暮らすバンディアガラの断崖を目指し遥か東に向かう。マリの旅の中で此処だけがニジェール川からかけ離れた立地となる。マリは乾燥帯に属しニジェール川に近くなければ人の暮らしは営み辛い。では何故ドゴン族はこんな過酷な大地で営…

遥かなるトンブクトゥ11ジェンネのモスク2

翌朝早めに起きて朝のモスクを見学した。曜日市が無ければ今ではジェンネは嘗ての栄光が信じられない程静かな村だ。裳抜けの空となった曜日市の広場に残された塵を山羊が啄んでいる。賑やかな市が無くなった広場に立つとモスクの巨大さが一際際立つ。 以前は…

遥かなるトンブクトゥ10ジェンネ旧市街

祭り騒ぎのモスク前を抜けて泥の迷宮に足を踏み入れる。泥一色の街並みを原色を纏った女性が頭上に大きな皿を乗せて歩いていく。その脇を子供達がはしゃぎながらすり抜けていく。 道端では子供達が木の板を使ってコーランを習う青空教室が開かれていた。此処…

遥かなるトンブクトゥ9ジェンネモスク

そしてその盛大な月曜市の向こうに聳えている巨大な泥の建築こそ世界に名高いジェンネの泥のモスクだ。手で泥を塗り左官するので独特の柔らかいフォルムを持つ。それ故に原始的だが前衛的でもあり、ガウディのサグラダ・ファミリアのモチーフになったとも言…

遥かなるトンブクトゥ8ジェンネの月曜市

本来、本日トンブクトゥへ向けて出発するはずだったのだが、飛行機のスケジュールに合わせる為急遽ジェンネとドゴンの集落を先に観光する事になった。そんな不運が当初はトンブクトゥを優先する為諦めていたジェンネの月曜市と訪問が重なると言うラッキーを…