#アフリカ

モーリタニア旅行記最終回

モーリタニア最後の朝が来た。奇しくも元旦、それも平成最後となる初日の出をモーリタニアで迎える事となった。 砂漠に昇る初日の出は最初こそヘイジーだったが昇ってしまえばアフリカ独特の強烈な陽射しにすぐ戻った。 朝食にはなんとお節料理。今時の添乗…

モーリタニア旅行記10大西洋到達

ベニシャブ砂丘の夜が明けた。 平成最後の朝焼けもまた、約束されたかの様に美しい朝焼けだった。この旅で風紋がある本格的な砂丘は此処が最後。心残り無い様に早起きしてもう一度砂丘を散策した。 その後我々を乗せた4WDはひたすら西を目指した。途中小さ…

モーリタニア旅行記9ベニシャブ砂丘へ

アタールのホテルでゆったりと過ごし、我々はアタールを後にした。アタールから首都ヌアクショット迄はモーリタニアの大動脈の幹線でもあるから舗装された道を走る。 その幹線にはモーリタニアの数少ない貿易品となる鉱石を積んだ大型トラックが往き来してい…

モーリタニア旅行記8アタールへ

モン・エデルグの夜が明けた。勿論その足で砂丘に登る。夕焼けと共に朝焼けも砂丘を美しく彩ってくれる。西と東は反対だから、当然風紋に出来る影も反対に起きる。だから朝と夕では風紋も彩りが変わる。 ひとしきり砂丘を堪能して我々は西へと進路を進める。…

モーリタニア旅行記7モン・エデルグへ

サハラの目の夜が明けた。 乾期の砂漠で朝焼けは約束された様なもの、今日も素晴らしい朝焼けを拝めた。 サハラの目のお別れに、嘗てサハラの目を研究した学者の名をつけられた木を見学した。ヨーロッパは嘗てアフリカを植民地化したので、現地には余りウケ…

モーリタニア旅行記6ウアダンから世界の中心へ

大変ご無沙汰してしまいました。 漸く戻れたと思ったら今度はYahoo!ブログが今年で閉鎖との事。 ビックリするやら何して良いやら。 引っ越し先を考えねばなりませんね。 では続きを書いていこうと思います。 本日はウワダンを見学する。ウワダンのオーベルジ…

モーリタニア旅行記5シンゲッティ経由してウアダンまで

ザルガ山から昇る朝陽を拝み、ザルガ山に立ち寄ってシンゲッティへと向かった。シンゲッティは私にとって、当初この旅の目的の最大でもある。 櫟漠やら土漠の途方も無く広大な大地を抜けると砂丘に囲まれた平坦な砂の道を4WDは走る。これはアラビア語でワジ…

モーリタニア旅行記その4ザルガ山へ

翌朝早めに起きて朝食迄の時間に砂丘を登った。どうせ朝食の後にもう一度みんなで登るのだが幾ら団体ツアーでも独りきりになれる時間が必要だ。 陽の昇る前の砂丘は無彩色の世界でまるで何処か他の惑星に降り立ってしまったかの様な錯覚を覚える。しかし一旦…

モーリタニア旅行記その3アマトリッチ砂丘へ

さて遂にモーリタニアの旅が始まった。首都ヌクアショットを出れば、いや首都の中でさえもう砂砂なのである。国土の大半がサハラ砂漠に属している珍しい国でもあるのだ。 エジプト、チュニジア、モロッコ。大抵の観光客がサハラ砂漠を体験しようと言うとこう…

モーリタニア旅行記その2イスタンブールでトランジット

嘗て私が単独でモーリタニアの旅を考えていた頃は、モーリタニアへはパリ経由かモロッコを経由するしか無かったが、今ではトルコ航空が就航しているのでイスタンブール経由の一回の乗り継ぎでモーリタニアへ向かう事が出来る。 今回のツアーも勿論トルコ航空…

モーリタニア旅行記序章

大変ご無沙汰してしまいました。 年末年始はモーリタニアで過ごしました。そのモーリタニアに行く途中立ち寄ったイスタンブールでスマホを落としてしまい、帰国後交換等により時間がかかってしまいました。 スマホの交換より何やらかにやらの設定の復旧が面…

ブータン旅行記 序章その1

明けましておめでとうございます!今年も宜しくお願いします!では早速ブータン旅行記始めたいと思います。 ブータン旅行記序章その1 ブータンと言えば「幸せの国」と即答が返ってくる。ではブータンは本当に幸せの国なのか?国民は本当に幸せを感じているの…

モロッコ旅行記・最終回

旅も遂に最終地カサブランカに到着してしまった。カサブランカはモロッコの旅の出発地でもあるのだから戻ってきてしまったと言った方が良いのかもしれない。  カサブランカはモロッコは勿論の事、マグレブ諸国(アフリカ北西部の国々)の中心となる経済都市…

モロッコ旅行記15

人通りの少なくなった路地裏でグイっと上腕を掴まれ、冷や汗を掻きつつ後ろを降り返ると強面のオジサンが…。 誰だ? いや確か、何処かで見た様な…。 そうだ!今朝訪れたマドラサの管理人のオジサンだ! 「解ったか?」と言った表情でオジサンは微笑むと私の…

モロッコ旅行記14

大変お待たせ致しました。ブータンから帰国していました。幸せの国ブータンから戻ると日本はカルチャーショックで臥せっていました(笑)ではちょっと間が空いてしまいましたが、モロッコ旅行記の続きから始めたいと思います。 カワナメシの強烈な悪臭と強烈な…

モロッコ旅行記13

フェズの創建は808年、京都の創建が794年だから同じくらいの歴史を持っている事になる。しかし決定的に違う点は京都は自社仏閣を除けば最早近代的な都市である事に比べ、フェズは創建当時そのままの姿が残されている事だ。 道幅は当時の寸法、即ちメイ…

モロッコ旅行記12

再び駱駝に揺られ下界へと戻った。乗り物を4WDに移しひたすら荒野を駆け抜けもう一つの古都フェズを目指した。 走る度、峠を越す度、緑が濃くなっていく。途中車窓から眺める湖の青に癒される。(今度こそ蜃気楼ではなかった!)それは何処か日常の世界に戻…

モロッコ旅行記11

朝、未だ陽が昇らぬうちにテントを出て砂丘へと登った。中腹に辿り着く頃陽が昇り始めた。 漆黒から青へ、そして赤へ。陽を受けた部分は燃える様に赤く、影の漆黒と、赤と黒の情熱的なコントラストの大海原が永遠と拡がっている。 もし昨日私を此処まで連れ…

モロッコ旅行記10

駱駝に乗ってサハラを進んだ。 駱駝を操る水先案内人は藍色の民族衣装が眩しい砂漠の民トワレグ族の男だ。 旅に出るまで砂漠は単に砂の大平原程度に感じていた。しかし駱駝に跨がり砂漠に足を踏み入れれば、其処には幾重にも砂丘が連なり、それはまるで大波…

モロッコ旅行記9

ワルザザードからサハラに続く道、荒野にオアシスが点在し、其処にクサールやカスパが残る道、嘗て駱駝の隊商達が過ぎていったこの道を旅人達はカスパ街道と呼んだ。 タウリルトのカスパに入場したが、内部は村落同様迷路の様に入り組み、防御の工夫があちこ…

モロッコ旅行記8

荒野をどれだけひた走っただろうか?前方に緑生い茂る一帯が現れた。ナツメ椰子に覆われたオアシスだ。緑があると言う事は其処に水があり、其処が唯一人の住める場所だから、そんな場所には必ず集落がある。 オアシスに近づけば、四方が城壁で囲まれた、日干…

モロッコ旅行記7

マラケシュを経ってサハラ砂漠を目指した。ジャマエル・フナ広場で調べて知った、サハラ砂漠を渡って行われた遥か嘗ての交易、その道をなぞって旅は続く。 先ずサハラを目指す者に立ちはだかるのが最高地点で標高4千辰魃曚好▲肇薀校殻だ。昔は駱駝の隊商が…

モロッコ旅行記6

ジャマエル・フナ広場を見下ろすカフェ・グレースに陣取って、ミントティーを傾けながら夕暮れの広場の光景を楽しんだ。 ミントティーは北アフリカで日常的に飲まれるお茶で、中国茶に砂糖とミントの葉をこれでもか!と言う程入れ、暖かいクールミントガムの…

モロッコ旅行記5

見所ばっかりを押さえて綴るとマラケシュは地味に映るかもしれない。タージ・マハールの様な派手なアイキャッチは無いし、ヨーロッパの様な可憐な街並みでも無い。しかし此処はバックパッカーの聖地として有名なだけでは無く、ブラッド・ピッド氏が別荘を持…

モロッコ旅行記4

旧市街の散策は前回紹介したクトゥビアを起点に始まった。先ずは史跡地区と呼ばれる新旧の宮殿が残る地域を散策した。マラケシュで一番荘厳と言われるアグノウ門を潜ると史跡地区に入る。 アグノウ門はスルタン(王)が宮殿に向かう際使用された門だが、罪人…

モロッコ旅行記3

? ホテルで長旅の疲れを癒し、家を出て3日目の朝漸く本格的な街歩きが始まった。北アフリカ等ヨーロッパの植民支配を経験した地の大きな街は、大抵それ以前から続く旧市街と征服した国が築いた新市街から出来ている。フランスに支配されたモロッコでは新市…

モロッコ旅行記2

日本からドバイまで約10時間、ドバイからモロッコまで約9時間、久々のロングディスタンスの飛行機の旅だった。しかし休む間も無く鉄道駅へ、想像に反して電光掲示板も有する近代的なホームに、此処はヨーロッパか?と思うお洒落な列車が到着した。思えば…

モロッコ旅行記1

2010年に訪れたモロッコの旅を紹介します。 なんと!旅の不安は出国前に訪れた! 私は旅する時、往きの乗り継ぎが恙無く運ぶか非常にナーバスになる。現地に行ってしまってからのトラブルは自己責任だし、自分で何とかすれば良い事だし、旅人として、そ…

2006エジプト旅行記最終回

私は最後のフリータイムを使って再び死者の国を訪れた。ピラミッドと同じく自分の足で向かいたかった事と、ツアーでは見れなかった幾つかの葬祭殿があったからだ。早速渡し船でナイルを渡り、群がってくるタクシーと値段交渉をしたのだが、余りにも強気な態…

2006エジプト旅行記15

エジプトの神殿をたっぷり見た後はナイル川を渡って西岸の死者の世界に赴く。農業地区には僅かばかり緑が広がるがやがて砂一色の荒野となり、メムノンの巨像が門番の様に死者の世界への入り口で我々を出迎えてくれる。ナイル川を三途の川だとすれば、メムノ…