2015-07-01から1ヶ月間の記事一覧

遥かなるトンブクトゥ16サヘルを越えて1

眠れない夜が開けようとしていた。未だ暗い内にベッドから出た。一番乗りかと思っていたらアリが決意の朝の礼拝をメッカに向かい捧げている。ティメも眠い目をこすりながら出てきた。出発だ。と言うより出陣と言う気持ちが強い。しかしこんなに朝早く出発し…

遥かなるトンブクトゥ15ドゴンの里4

途中で4WDなのにスタックしてしまうと言うハプニングはあったものの、再びバンディアガラの断崖の天辺で壮大に広がるアフリカの大地を堪能しドゴンの里を後にした。そして麓の村バンディアガラでアマドゥからの最後のメッセージを受けとる事になる。私がマ…

遥かなるトンブクトゥ14ドゴンの里3

崖を降り平地に出た所に井戸があり、子供達が大騒ぎしていた。近づけばどうやら水を汲んでいたバケツを繋いでいた紐の取っ手がバケツから外れてしまった様だ。昔ニジェール川から遠く離れたこの地に移り住んだ彼等にとって井戸は貴重な生命線だ。これは一大…

遥かなるトンブクトゥ13ドゴンの里2

ガイドのティメと共にバンディアガラの急な断崖をドゴンの村落を目指し下っていく。ガイドのティメはドゴン出身だ。先ずは自分、そして家族全員の分の「元気ですか?」を尋ねるドゴン独特の長い挨拶を交わしながら崖を下る。 下って行けば先に白人の老人の団…

遥かなるトンブクトゥ12ドゴンの里1

モプティからドゴン族の暮らすバンディアガラの断崖を目指し遥か東に向かう。マリの旅の中で此処だけがニジェール川からかけ離れた立地となる。マリは乾燥帯に属しニジェール川に近くなければ人の暮らしは営み辛い。では何故ドゴン族はこんな過酷な大地で営…

遥かなるトンブクトゥ11ジェンネのモスク2

翌朝早めに起きて朝のモスクを見学した。曜日市が無ければ今ではジェンネは嘗ての栄光が信じられない程静かな村だ。裳抜けの空となった曜日市の広場に残された塵を山羊が啄んでいる。賑やかな市が無くなった広場に立つとモスクの巨大さが一際際立つ。 以前は…

遥かなるトンブクトゥ10ジェンネ旧市街

祭り騒ぎのモスク前を抜けて泥の迷宮に足を踏み入れる。泥一色の街並みを原色を纏った女性が頭上に大きな皿を乗せて歩いていく。その脇を子供達がはしゃぎながらすり抜けていく。 道端では子供達が木の板を使ってコーランを習う青空教室が開かれていた。此処…

遥かなるトンブクトゥ9ジェンネモスク

そしてその盛大な月曜市の向こうに聳えている巨大な泥の建築こそ世界に名高いジェンネの泥のモスクだ。手で泥を塗り左官するので独特の柔らかいフォルムを持つ。それ故に原始的だが前衛的でもあり、ガウディのサグラダ・ファミリアのモチーフになったとも言…

遥かなるトンブクトゥ8ジェンネの月曜市

本来、本日トンブクトゥへ向けて出発するはずだったのだが、飛行機のスケジュールに合わせる為急遽ジェンネとドゴンの集落を先に観光する事になった。そんな不運が当初はトンブクトゥを優先する為諦めていたジェンネの月曜市と訪問が重なると言うラッキーを…

遥かなるトンブクトゥ7モプティ旧市街

モプティもフランスが統治時代に整備され大きな街となったが、以前からあった村が旧市街として今も残っている。港を見学した後私は勿論そこへ向かった。新市街にはコンクリート造りの家が殆どだが旧市街は泥で出来ている。中央に世界的に有名なジェンネには…

遥かなるトンブクトゥ6モプティ港

バマコを発って500キロ。バマコからトンブクトゥへちょうど中間地点に位置するモプティは、マリの中央部に位置し現地の人にとっても旅人にとっても重要な交通の要衝の街だ。北へ向かえばトンブクトゥ、東に向かえばドゴン族が暮らすバンディアガラへ、そ…

遥かなるトンブクトゥ5モプティへ

セグーを発って今日はトンブクトゥと中間の位置にあるモプティを目指す、そこでアマドゥからその後の旅程の返答を待つ事になる。今日も途中の小さな村に休憩がてらに立ち寄りながらの旅となった。その小さな村で不思議な事が起こった。通常私達に群がるのは…