2015-04-01から1ヶ月間の記事一覧

アンマン1

さて今回の旅も遂に最終目的地アンマンに到着となった。悔いの無い様に一日を過ごそう。此処アンマンもシリアのダマスカスと肩を並べる程歴史がある街だ。なんと9千年前からの記録が残る。そして此処もダマスカス同様様々な勢力がこの街を支配した。 紀元前…

死海

翌朝起きれば年甲斐も無くはしゃぎ過ぎたのか体の節々が痛む。ロボットの様な動きで車に乗り込んだ。車窓からは月面の様な地形が続く。車はどんどん高度を下げていく。やがて深く沈んだ青色の湖が見えてくる。海抜マイナス418メートル。地上で最も低い場…

ペトラ バイ ナイト

一旦ワディムーサの街で夕食を摂り8時半に再び遺跡のゲートに戻った。今宵は週三回開催されるペトラ・バイ・ナイトの開催日。続々とショーに参加するメンバーが集まった。簡単な説明の後、一団は再びエルハズネを目指す。漆黒の闇の中、一団は道の両側に添…

ペトラ遺跡エドディル神殿

九十九折りの坂道を息を切らせつつ登っていく。振り返ればペトラの大地が小さく見える。道端には何軒もベドウィンの女性が土産物のテーブルを並べている。彼女達は元々この地で暮らしていた人々で遺跡保護の為引越を余儀なくされた代わりに此処での営業権を…

ペトラ遺跡シク岩壁左岸

このガキンチョ君は厄介者だった。何せ土地を知り尽くしている。そして若い。まるで道無き道をどんどん進み猿の様に岩から岩へと飛び移る。傍らは100メートルの断崖絶壁である。私は尻込みの連続。それをからかい半分に彼はプロフェッサー!と私を呼び立…

ペトラ遺跡シク岩壁右岸

恐る恐る覗きこみ、私は二つの意味で大きく息を飲み込んだ。一つは100メートルの切り立った断崖絶壁を覗きこんだ恐怖だ。そしてもう一つは私の勘がビンゴであり、期待していたエルハズネ神殿がそこにあった感動だ。心臓が脈打っている音が聞こえる。心を…

ペトラ遺跡王家の墓

平原部のローマ遺跡を見終えた後、周囲を取り囲む岩壁に掘られたナバテア人の墓を訪ねた。こちらが本来のペトラ遺跡と言えよう。だがとても全部を見る事は出来ない。余りに広過ぎるからだ。だが見所は集中している。それは高貴な人々が眠る場所で通称王家の…

ペトラ遺跡ファザード通り

エルハズネ神殿を右に峡谷を進んでいくと、ちょっとした登れそうな箇所があった。ご丁寧に「登ってはいけません」と看板が立っている。と言う事は何かある。そして多くの人が登ったと言う事。勿論危険だからと言う場合もある。そして遺跡保護の場合もあるの…

ペトラ遺跡エルハズネ神殿

此方を聞いて気分を盛り上げお読みください(笑) 何故ペトラは交易で栄えた街なのにこの様な秘密基地の様な立地に築かれたか?それはこの都市を築いたナバテア人のルーツに秘密がある。ナバテア人はアラブ系の遊牧民族が起源だが、彼等はこの地に移り住んで以…

ペトラ遺跡シクを抜けて

此方を聞いて気分を盛り上げお読みください(笑) ペトラ遺跡は強靭な体力を必要とする。ゲートからシクと呼ばれる峡谷まで徒歩約30分、そこからシクが1・5キロ。その峡谷を抜けてやっと本格的な遺跡が始まる。四方を岩山に囲まれた広大な内部の平原を抜け…

ペトラ遺跡プロローグ

此方を聞いて気分を盛り上げお読みください(笑) アンマンに一泊し待ちに待ったペトラ遺跡に向かう。アンマンを過ぎると車窓からは緑が徐々に消えていき、やがて月面の様な景色となる。途中ドライバーの好意でショーバックと呼ばれる遺跡に立ち寄った。砂山の…

ジェラシュ2

劇場から遺跡を眺めて印象に残るのは卵形に配された列柱だろう。これはフォーラムと呼ばれる広場だが何処かで見た事がある様式だ。思い出してみるとそれはヴァチカンのサンピエトロ広場だ。この様式は古くはこの時代にもう生まれていたのかもしれない。 劇場…

ジェラシュ1

シリアへ一旦戻りそこから今度はヨルダンの国境を超えた。ヨルダンはシリアより物価が高いせいかレバノン国境より人は少なかったがセキュリティチェックが厳しくこの国境通過も時間がかかった。そこから車で1時間。この旅三つ目の遺跡となるジェラシュに到…

バールベック2

私はこの神殿の残骸を眺めながら一つの思い出を回想していた。それは三年前ドーハからカイロへ向かう機内での出来事だった。機内で私はパレスティナの女性と隣の席になった。彼女は外見も口調もチャーミングと言う言葉がぴったりの女性だった。モスリムの女…