モロッコ旅行記6

 ジャマエル・フナ広場を見下ろすカフェ・グレースに陣取って、ミントティーを傾けながら夕暮れの広場の光景を楽しんだ。

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 ミントティー北アフリカで日常的に飲まれるお茶で、中国茶に砂糖とミントの葉をこれでもか!と言う程入れ、暖かいクールミントガムの様な味のお茶だ。こう表現すると不味そうだが、モロッコのドライで暑い気候にはピッタリなのか、私は嵌まってしまい、帰国後自宅でミント栽培に挑戦した程だ。(敢えなく全滅させてしまったが汗。)

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 広場ではあと一踏ん張りと様々な大道芸人が腕を競っている。蛇使い、猿回し、火吹き屋…ありとあらゆる大道芸人達。その脇からワラワラと何処とも無く現れた一段がミルミルうちに屋台を築いていく。そして大道芸を見終えた旅人に客引き達が世界各国の片言を駆使して呼び込みを開始する。

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 その熱い光景を見下ろしながら歴史に想いを馳せる。

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 マラケシュ…その昔ヨーロッパと北アフリカ、そしてサハラ砂漠を越えたっブラックアフリカとの交易で栄え、この街で手に入らないものは無いと迄言われた街だと言う。私もこれからサハラ砂漠を目指す。私の旅の方角と歴史への想いが重なっていく。其処で私は何を見つけ、何を思うのか?旅のテンションが上がってくる。

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 さて、テンションが上がったところで夕食を摂ろう。私はカフェから狙いを定めた。今度はなるべく観光向けでは無い屋台を…と見定めていると、一際モクモクと煙を上げた、地元の人しかいない屋台を見つけた。出陣だ!

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 しかしいざ屋台前に到着すると、地元の人々で席取り合戦の状態で、しかもオーダーの通し方すら解らない。正に指をくわえて眺めている子供状態だったのだが、それが母性本能を刺激したのだろうか?地元の女の子二人組が

「僕食べたいの?いらっしゃい!」

 って感じで私を引き寄せ、オーダーを通してくれて、食べ方まで教えて頂いた。

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 ソーセージの様なものを(イスラームなので決して豚肉では無い)ナンに挟んでチリソースにつけて食べる。非常に安価で腹が膨れるモロッコ風ファーストフード。大のお気に入りになり、モロッコ道中何度もお世話になる味となった。