モーリタニア旅行記7モン・エデルグへ

 サハラの目の夜が明けた。

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乾期の砂漠で朝焼けは約束された様なもの、今日も素晴らしい朝焼けを拝めた。

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 サハラの目のお別れに、嘗てサハラの目を研究した学者の名をつけられた木を見学した。ヨーロッパは嘗てアフリカを植民地化したので、現地には余りウケが良くないが、彼は地元と密着しモーリタニアを愛していたので、現地人からも愛されていたそうだ。

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 サハラの目を脱出した先は何処までも続く礫漠だった。ゴツゴツした礫の上を走るから走行距離が伸びないし尻も痛くなる。

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 やがて礫の丘を越えれば眼下にまるで並木道の様に並んだ木々が一直線に走っている。でもこれは自然に出来上がったもので人の手が加わったものでは無い。実は嘗てこの並木道は川だった。だが余りにもドライな環境に川は干上がりいつしか地下水脈となったのだ。そしてその地下水脈に沿って木々が並木道の様に生えたと言う訳だ。

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 そんな並木道を走ると、岩絵が残されている場所に出た。サハラ砂漠には幾つか古代人の岩絵が残された場所があるが、そのいずれにも多様性のある動物が描かれている。嘗て此処は砂漠では無く、緑深い地域だった事を岩絵が今に教えてくれる。

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 そんな並木道を西に向かいひた走った。途中から道の両側にテーブル・マウンテンが続く。アフリカにはテーブル・マウンテンが数多い。そんなテーブル・マウンテンを眺めながら昼食を摂った。例によって猛毒のサソリ、デス・ストーカーが現れたが、写真に納めたいツアー・メンバーに弄られて、我々は威嚇体勢を望んでいたのに 、デス・ストーカーは防御体勢になってしまう始末。サソリより我々が猛毒を持っているのかもしれない。

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 更にテーブル・マウンテンに囲まれた地形をひた走り、本日の宿泊地モン・エデルグに到着した。

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 モン・エデルグは非常に印象的なテーブル・マウンテンだが、その裾野に広がる砂丘もまた印象的なものだった。先ず風紋の彫りが深い、そして砂丘もダイナミック。そんな砂丘を日没まで存分に散策した。

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 風紋に夕陽が当たり独特の表情を醸し出す、夕焼けは砂漠散策のハイライトだ。散策が終わればスタッフがサハラの目で大好評だった焚き火を焚いてくれていた。本日は更にもと遊牧民のドライバーが砂パンを焼いてくれた。

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 砂パンとはサハラの伝統的なパンの焼き方で、砂漠をオーブン代わりに使ってパンを焼き上げる。普通少しは砂が混じってジャリジャリいうものだが、彼が焼いたパンは全くジャリジャリしなかった。

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夜も更けて用を足しにテントを出て木陰を探せば、なんとライトに浮かび上がったのは過酷な砂漠で生き抜いてきただろう動物の白骨死体。ちょっと神妙な気持ちになりつつ満点の星空を眺めて今日一日が終わった。

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