モロッコ旅行記1

 2010年に訪れたモロッコの旅を紹介します。

なんと!旅の不安は出国前に訪れた!

 私は旅する時、往きの乗り継ぎが恙無く運ぶか非常にナーバスになる。現地に行ってしまってからのトラブルは自己責任だし、自分で何とかすれば良い事だし、旅人として、それは腕が鳴るところ。帰国便のトラブルは会社に謝れば済む程度。しかし往きの便にトラブルが生じ、現地滞在時間が削られてしまう事は、これが一番私にとってダメージが大きいし、自分の力ではどうしようもないから諦めがつかない。

 今回は関空エミレーツ航空に乗り継ぎする為用意された関空迄のJAL便が機材の不調で大幅に遅延するとの事。(乗り継ぎ便の意味無いじゃん!)これではモロッコの旅が大阪ヤケ食い、食い倒れツアーに変更になってしまいかねない。

何度もJALに説明を求めても

「誠に申し訳ございませんが、乗り継ぎが出来る確約はできません。」

 と用意されたマニュアル返答にイライラさせられた。何かあった場合、すぐ責任を追求されるセコい風潮の世の中だから、会社も弱腰、逃げ腰の返答ばかり。乗り継ぎ便なのだから、到着したら乗り継ぎ客優先で降機させるとか、空港で乗り継ぎ客を地上アテンダントエスコートする等、自分達も頑張ってます!的なところを見せて欲しかった。

 だけど、これは言い訳ばかり社員に言わせている会社の責任であり、いやそれ以上に、そんな風潮を作り上げているセコい風潮の社会が悪いのだから、私は決してスチュワーデスを責めるつもりは無い。

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 これは旅の最後のエピソードになるが、モロッコを発つ帰国便も実は大幅に遅延した。当然ドバイでの乗り継げるかが気になる部分、しかし帰国便なら、仮に乗り継ぎが出来ずに大幅に遅延して帰国したにせよ、私は存分にモロッコを堪能した後の事なので、後は会社に飛行機が大幅に遅延したと言う大義妙分を抱えて謝れば良いだけの話なので、私自身太っ腹であったのだが、遅延について乗り継ぎが大丈夫なのか?と尋ねたモロッコエミレーツ職員も体型も返答も非常に太っ腹だった。

「一切なんの問題もありませんよ!」

 いったい何処にそんな自信と、根拠があるのか解らないが、正々堂々自信満々そう答えられると、此方も何故か大丈夫そうに思えてくる。結局旅人なんて大きな不安を抱えて旅しているのだから、それを取り払ってくれる事こそ旅に携わる人間のプロ足る資質だと思う。そう言う部分で、日本の逃げ腰な対応よりも、モロッコの彼女の出所不明な自信を持った回答の方がよっぽど安心した気持ちで機内を楽しむ事が出来た。

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 結局ギリギリのタイミングでJAL機は関空に滑り込み、何度も通った道なのでエスコートも必要無く、駆けに駆けて搭乗口に向かえばファイナルコールのアナウンス、搭乗の列も最早最後に近づいている。でもなんとか間に合った。間に合ってしまえば、これから永遠に近い時間との戦いが待っている。