Decade of my life

 ミャンマーの旅で私の旅の十年の一区切りが完了した事は前回記した。人生の内の10年間とは結構大きな配分でもあるが、あっという間の十年でもあった。37才に始まって46迄、人の人生の中で一番脂が乗っているだろうこの十年、普通の男なら働き盛りと言われる十年を旅と言う酔狂に全てを賭けてきた。

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長いブランクから明け、先ず最初に訪れたのがベトナムアンコールワットだった。私が二十代の頃はまだ旅するのが難しい地域だったそこも、今ではメジャーな観光地となっている。若い世代にはベトナム戦争ポル・ポトも、もう遠い昔話に過ぎない。時代も世界情勢も目まぐるしく変わっていく。

私の旅はそんな世界の情勢とニアミスを続けながらの旅だった。中東へ行こうと思えばイスラエルレバノン空爆チベットから帰った直後にチベットで暴動が起き、インドを訪れた二週間後にボンベイで大規模テロが発生、ミャンマーを目指そうと思えば長井さんが撃たれる事件が起きた。

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チベット:ラサ:ポタラ宮)            
取り分け旅の中間点2010年12月に起きた中東の民主化運動はイスラームを旅のテーマに置いた私にとって重大な危機であった。年に二度しかチャンスは無い。その中で目標とする国々をどの順番で旅をすれば目標をこなせるか?

一つでも順番を間違えば二度と行けなくなる国が出てくる可能性がある事はヒシヒシと感じていた。中でも2011年末、西アフリカ・マリへの旅は危険と隣り合わせ、いや危険が頬をかすった様な旅だった。

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(エジプト:カイロ)
しかしながら、旅を終えて振り替えれば見事 目標に置いた全ての国々を上手く周れたのは本当に奇跡的な事に思う。何か見えない力に導かれた様な気さえする。そもそもこの時期、このタイミングで何故突如私がイスラームをテーマに旅を始めたのか?勿論色々説明しようとすれば、答える言葉は持っているけど、それ以上に旅の神様が「今しか無いぞ!」と尻をひっぱたいてくれたのだろう。そんな風に感じている。

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(サナア:イエメン)
事実シリア、イエメン、マリ。この十年で私が訪れた三つもの国が、最早いつ訪れる事が出来るか見込みも立たない国となってしまっている。そして私の十年が終わるのを待っていたかの様に巻き起こったイスラーム国の台頭と横暴。たった十年旅を続けただけで、本当ギリギリのタイミングでこの十年を駆け抜けてきた。

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トンブクトゥ:マリ)

それにしても色々旅を続けて来れた。

足もすくむ山頂から遺跡を見下ろした。

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ペルー:マチュピチュ

砂の大海原

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チュニジア:クサールギレン

クリームソーダの様なビーチも

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タンザニアザンジバル

そしてキリンさんとkissもした

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ケニア:ナイロビ

そして最後の最後でやり残していたミャンマーを訪れる機会に恵まれ、そして私の十年が完結した。今はちょっと燃え尽きた様な感覚だろうか?今は未だ次の旅のイメージが未だ沸いてこない。それはまたいずれ時が満ちれば自然と沸いてくるものだから心配は要るまい。今はこれまでの奇跡を、旅の神様に感謝したい念でいっぱいだ。

また新たに旅の神様が私を旅に導く迄、これまでの旅をblogで振り返れたらと思う。既出の旅もあるかもしれないけれど、是非お付き合い頂ければ幸いに思う。