今年の旅が決定しました!

今年の旅が決定しました。行き先はパキスタンです。昨年10年間追い続けたイスラームをテーマにした旅、それがスペインにて終了し、それまで行き残していたと感じていたミャンマーの旅を終え、そして今年8月、遂にパスポートの期限が切れて更新となりました。

正直燃え付き症候群だったと思います。恒例化した私の旅に、同僚達から次は何処へ行くのか?と尋ねられても、実は空っぽの状態。一ヶ所くらい旅をしようかな?と考えたタイの北部も何処かしっくり感じない内にバンコクでの爆発テロがその気持ちを吹っ飛ばしてしまいました。

しかし私の旅はテーマを追っていた時でさえ、自分の意思では無い何かに導かれるかの様に決まります。自分で何処に行こうか考えていた内は悩んでもしっくり決まらなかったのに、ある日突然空から降ってくる様に旅するべく地名が降りてくるのです。そしてその答がパキスタン。やっぱりたどり着いた答はイスラームの国でした。

正直焦りました。バンコクのテロどころでは無くパキスタンでは日常的に自爆テロが繰り返されています。昨年は46回、今年は減っているものの年内で20回を越えています。答が降りてきた直後の9月13日にもムルタンで自爆テロが起こりました。しかし私はこの直感に導かれこれまで旅を成功させてきました。この声には従順なのです。

私の旅はいつでも繋がっています。この旅は2008年に訪れたインドの旅と直結しています。インドの旅ではムガル帝国の栄枯盛衰を追って、帝国の重要都市であったデリーとアグラーそしてアウランガーバードを抜けムンバイまで旅しました。

ムガル帝国には三つの重要都市がありました。デリーとアグラーとラホールです。前回の旅で前者二つの都市は巡りましたが、ひとつは未だ訪れる機会が無かった。何故ならばラホールはパキスタン領だったからです。そして今回、漸くそれが叶う事になりました。

イメージ 1



だけどラホールだけでは勿体ない、あれこれ行き先を見定めました。しかしパキスタンは全土に危険情報が出されている為、動く範囲を比較的軽い情報に留まっている東に位置するパンジャーブ州に限定し訪問地を激戦しました。世界四代文明のひとつ、インダス文明の遺跡、ハラッパー。仏教の大切なターニングポイントとなったガンダーラ遺跡であるタキシラ遺跡・・・

選考していくうちに思った以上に私の大好きな歴史が重厚に詰まった旅になりそうな予感がしてきました。遥か人類の創成に絡むインダス文明から始まり、古代ギリシャ文化とアジアの価値観が融合したガンダーラ。そして本文のムガル帝国が織り成したイスラーム文化。予習しなければならない事が余りにも多く、腕が鳴ると言うものです。

そう言う訳で今回の旅はかなり歴史が詰まった旅行記になりそうですが、難しい事柄をどう解り易く、面白く伝えられるか?どうか皆様お付き合いください。

旅は11月9日に始まり15日帰国予定です。その前にざっとムガル帝国の歴史を皆様と一緒に振り返ってみようと思います。