シルクロードを西へ!トルコ編イスタンブール1
遂にシルクロードを西へ!シリーズの終着駅イスタンブールを紹介する時が来た。多くのシルクロードの記述でもイスタンブールからローマは海路となる記述が多い。東は西安から始まって、これより陸路を辿ってきたシルクロードが終わる場所イスタンブール、世界で唯一アジアとヨーロッパが共存する街イスタンブール。旅の終着駅にこれ程相応しい街は他に無いだろう。
似ているとは思わないだろうか?そして現在のトルコからバルカン半島、中東、そして北アフリカと言う広大な勢力圏。つまりイスタンブールを手にした者が、この広大な地の覇者となった。イスタンブールはそんな魔力を帯びた街だ。
(ボスフォラス海峡越しに臨むイスタンブール旧市街)
その秘密を明かそう。北に黒海、南に地中海へと続くボスフォラス海峡が街を通り、アジアとヨーロッパの境界を作り上げている。そんな物の交流が盛んに行われる物流の拠点でもあり、海峡に突き出した半島は防御の面でも固かった。故にビザンティン帝国は西ローマ帝国が滅びた後も千年に及び帝国を維持出来たのだ。
(ボスフォラス海峡越しに臨むブルー・モスクとアヤ・ソフィア)
しかし第4次十字軍の攻撃を受け弱体化したコンスタンティノープルを波に乗るオスマン・トルコが襲った。それでもビザンティン帝国は良く攻撃を凌いでいたのだが、オスマン・トルコのメフメッド2世が船を陸地から移動させると言う奇策の前にコンスタンティノープルは陥落する。
(イスタンブールの城壁テオドウシスの城壁)
以降イスタンブールと名を変えた大都市はイスラームの街となって今に至るのである。先に述べた通り、イスタンブールはボスフォラス海峡によってアジアサイドとヨーロッパサイドに別れる。ヨーロッパサイドは更に金角湾によって旧市街と新市街に別れる。
(スレイマニエ・モスクから金角湾を眺める)