風に吹かれて~ザンジバル旅行記11

 これだけ美しい海に囲まれたザンジバルだからシーフードが美味しくない訳が無い。タンザニア本土にはキリマンジャロ登山、そしてンゴロンゴロやセレンゲティのサファリ等観光資源が豊富だから、それらを旅する欧州人も数多い。そんな彼等が帰り道ザンジバルを訪れ口を揃えて言う言葉が「ザンジバルは料理が美味しい!」と言う言葉だ。

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 その秘訣はこの海で獲れた新鮮なシーフードにある事は間違いない。それにこの島に繁栄と悲劇をもたらせたスパイスの数々が味わいを一層深くさせ、古くアラビアやインドから伝わった調理法が料理にバリエーションと完成度の高さを加えているのだ。

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 異なる文化の出逢いは文化を、料理を一層深いものへと変える。しかし昨今、政治家と言う老い耄れ供は、文化の違い、民族、宗教の違いを争いの火種と変えてしまう。「違い」は争う為にあるのでは無く学ぶ為にこそあるものだ。そして違いを楽しむ事が旅する事だと私は定義している。

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 街で安食堂から観光客用の高級レストランまで如何なる場所でもシーフードを味わう事が出来る。その王者とも言える存在がなんと蛸だ。ザンジバルっ子はどうやら蛸が大好きらしい。街の屋台には蛸を焼いたものにピリピリ(唐辛子)をまぶしキャッサバ(アフリカの芋)を付け合わせたものが大人気だ。

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 そんな中でも一番盛り上がるのがフォロダニ公園で日没後に繰り広げられる屋台村だ。幾つもの屋台がシーフードの串焼きを並べ、ごった返す観光客に「これはツナ、こっちはバラクーダ、ロブスターにイカに蛸!」と客引きに精を出している。注文すればもう一度火を通して食べやすく盛り付けてくれる。

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(飲み物は砂糖黍のジュース)
 煙がモクモクしているところや活気あるところ等モロッコのジャマエルフナ広場に通じる。決して地元プライスとは言えないが、ザンジバルに訪れたなら一度は楽しみたいアトラクションだ。波音を聴きながらパクつくシーフードの味は格別だった。