終活

私は50才になるにあたってひとつ生きる上での目標を定めました。逝くまでに100か国を巡ると言う事。私はこれまで訪れた国の数で競うような旅を否定してきましたし、それはこれからも変わりません。だからただ数の帳尻合わせの旅では意味がありません。となると残された国々でそれらを選定するのは結構悩みますし、逆にそれが楽しかったりもします。

 しかし私に残された時間、体力も限られてきた事も事実、私はこの目標を私の終活と捉えて臨んでいます。終活とは大袈裟なと思う人もいるかもしれませんが、バックパックを背負って乗り合いバスを乗り継いでと言うバックパッカーの旅スタイルで旅を続けるとなると、50~60代のこの十年が勝負の年となるのは明白です。旅こそ人生と思って生きてきた私にとっては、この十年こそなのです。
 
さて、と言う訳で今回の旅先を発表します。

今回は、前回旅したコーカサス地方から黒海を挟んで西側、すなわち東欧の国々を巡ります。その中心となる目的はヨーロッパの火薬庫とも呼ばれたバルカン半島、旧ユーゴスラビアの国々です。旧ユーゴスラビアの紛争の中心となったボスニアヘルツェゴビナは先に訪れているので、今回はそれ以外の行きそびれていた国々を巡ります。

 更にそれに付随してルーマニアブルガリアとヨーロッパの謎の国として有名なアルバニア。最後に以前訪れたクロアチアを経由してスロベニアを訪れ、最後はヴェネツィアから出国する、全十か国一ヶ月を有する旅となります。

 勿論事前に用意するのは航空券のみなので、計画通りにいくとは限りません。しかしこうして自由に多くの国々を一度にバックパックを背負って巡るのも、年齢的にも未踏の国々の地域からしても、これが最後になるかもしれないので、持てる体力を存分に使って旅を楽しんでこようと思います。

 6月4日の出発です。