アンマン3

 アンマンのダウンタウンのもう一つの魅力は、街の歴史あるものが残されている事だ。この街の歴史は古いから此処には飛びきり古い遺跡が残されている。ダウンタウンを見下ろせるアルカラの丘の頂上にはヘラクレス神殿の跡だと言われる柱が残っている。ウマイヤ朝離宮の跡やビザンティン時代の教会跡も残る。三方が崖、残る一方も細い尾根と言う格好の立地条件により、この土地は太古から人が住み、要塞が築かれたそうだ。ギリシャアテネアクロポリスの丘と共通していると感じた。

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 此処からのアンマンの眺めも素晴らしい。ヨルダン国旗、そしてその反対側の眼下には巨大なローマ劇場が見渡せる。これも斜面を上手く利用して作られた事が一目瞭然だ。その斜面の上、アシュラフィーエの丘の天辺にはアブー・ダルウイッシュ・モスクが建っている。

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 アルカラの丘から降りてまずローマ劇場へ向かった。丘の上から眺めただけでその偉容は理解したが、実際目の前にするとその巨大さを改めて実感する。街の中と言うことで見る前は余り期待していなかったが、なんのなんの此まで見てきたローマ遺跡の中で観客席の規模は最大のものだ。最上段まで登ると足がすくむ程だ。この劇場は現在もイベント等で現役に利用されているのだそうだが、傾斜がきつく規模も大きくちょっと危険かな?と思う程だ。

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 劇場の横にはこぶりなオデオンが残り、それらに取り囲まれたフォーラム跡の列柱が残っている。こちらも現在は公園として利用されており、つまりローマ時代も現在も庶民の憩いの場として使われている。