アンマン2

 現在のアンマンは数多い丘が連なる大地に何処までも街が拡がる巨大な都市だ。そして各丘にはそれぞれ特色のある地域が拡がっている。だからポイントを押さえなければとホテルの美人のお姉さんにアドバイスを伺った。

「そうねぇショッピングならこっち、食事なら此処ね!」

 どうやら私は尋ねる相手を間違えたらしい。東京だって若い女の子にお勧めを伺えば青山とか代官山とか返事が返ってくるだろう。でも私が目指しているのはそうした場所では無い。私は方針を変えていつも通り地図を片手にあてずっぽうで歩き出した。

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 先ず最初に訪れたのがキング・アブドッラー・モスク。ヨルダンでは貴重な異教徒OKのモスクだ。大きなドームの下には絨毯が敷かれた大広間。説教臭い銅像や絵画が無いので落ち着く。私は数ある宗教建築でモスクが一番好きな理由がそれだ。

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 ヨルダンは大都会なので交通量も多い。私が躊躇していると婦警さんが車を止めて通してくれた。車社会の海外では珍しい事だ。しかも美人の婦警さんもこれまた珍しい事だし愛想良く笑顔で対応してくれる事は尚更珍しい事だ。私はとてもテンションがあがってしまった。こうなると何度も迷っても、坂の多いアンマンの街歩きも全然苦になら無い。そして坂が多いと言う事は見張らしも良い場所が多いと言う事なので尚更テンションは上がった。

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 もしアンマンで道に迷ったら空を見上げて一回りすると良い。アンマンには世界で一番大きい国旗が掲揚されていて、何処からでも目立つので目印になるからだ。それを目印に歩いてゆけば街がゴチャゴチャし始める。ダウンタウンに入ったのだ。私は初めての街を訪れると必ず真っ先にダウンタウン、若しくは旧市街を目指す。それらの地域こそその街のその街らしさが詰まっているからだ。人々の活気を肌で感じるとパワーまでお裾分けして頂いた気分になる。