シルクロードを西へ!ウズベキスタン編ヒヴァ4

 ヒヴァには大小約20ものマドラサがあり、それらは現在博物館として利用されている。その幾つかを巡ってみた。それぞれテーマがある様で、中には「取り合えず集めてみました」的なものもあるが、面白いものもある。

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 音楽をテーマとしたカーズィ・カラーン・マドラサでは伝統楽器のCDを聞かせて貰った。何処かで聞いた様な旋律と思っていると、管理人のオジサンが辿々しい発音でガガクと言う。確かに雅楽に近い旋律を持っておりビックリした。

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(ヒヴァには大小約20ものマドラサが乱立する)
 そんなマドラサ巡りをしていると、中の管理人の女性が子供に水をくださいと言う。日本でそんな事を言われたら、図々しいと感じる人も多いかもしれないが、イスラーム界では珍しい事では無く、見える様にペットボトルを持っていると結構頻繁に水を求められる。

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(バフラヴァン・マフムド廟付近)
 これには訳がある。砂漠で育ったイスラーム。砂漠では水は貴重な品であり、命に欠かせないものだ。だからこそ独占するのでは無く、持っている人がシェアをすると言う考え方がある。貴重品だから独占するのでは無くシェアするのである。これはイスラーム喜捨の精神と直結している。

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(モスク)
 だからイスラームのバザール等では店主が水が入ったタンクを軒先に置いて、買い物客に無料でサービスしている事が多い。私もそれを知っていたので気さくにペットボトルを母親に渡す。子供が美味しそうに水を飲んでいる姿を見ると、私も嬉しい気持ちになった。

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イスラーム・ホジャ・ミナレットへ)
 そんな博物館となったマドラサ巡りをしながら、イスラーム・ホジャ・マドラサに付随するイスラーム・ホジャのミナレットに登った。此方は階段の数118段、高さ45mでヒヴァで一番高いミナレットだ。

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イスラーム・ホジャ・マドラサミナレット
 ジュマ・モスクのミナレットとそれほど位置は変わってはいない筈なので、見張らしにそれ程変わりは無い筈なのだが、登れると聞いて登らない訳にはいかないのが旅人の性分。ちょっと位置が違っただけでも、ちょっと高さが高いだけでも見る景色は新鮮になる。

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 ミナレットから降り、今ではチャイハネとして改装されているイスラーム・ホジャ・マドラサで昼食を摂った。満腹になって店を出ると私の背中を突っつく者がいる。

「誰だ?」