シルクロードを西へ!新疆編11カシュガル2

 タクシーをチャーターし郊外の見所を回った。アバカ・ホージャ廟にユスフ・ハズ・ジャジェブ廟。イスラームらしい廟建築。

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(アバカ・ホージャ廟)

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(ユスフ・ハズ・ジャジェブ廟)
 私を連れた運転手は久々の外国人なのか抑えつけられた感情を吐露する。

「彼処も変えられちまった!此方もだ!前はこんなんじゃなかった!」

 一つ一つが私の胸を締め付けたが、一番心に残って忘れられなかったのは、現地で出逢った女性が残した言葉だった。

「この街は急激な変化の中にあります。それはそしてこれからも…。貴方が次回此処を訪れる事があるなら、この風景はガラリと変わってしまっている筈です。どうかしっかりと目に焼き付けておいてください。」

 その後ウイグル人が集まる商店街で土産を買ったり、腹を満たして、帰国するべく私はカシュガルを後にした。一旦ウイグル自治区の州都ウルムチで一泊した後北京を目指した。

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(天山山脈)
 ウイグル自治区の州都ウルムチは高層ビルが建ち並ぶ近代的な街であり最早シルクロードの風情は無い。私が泊まった漢民族経営のホテルでは、私が夜外出しようとすると、彼方はウイグル人が暮らす地域で治安が悪いから行かない方が良いと御丁寧に教えてくれた。勿論私はそちらに向かえば、やっぱりあった。ウイグル人が集まる屋台街。そこでシシカバブや大好きなイスラーム料理で腹拵えする。

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 宗教を認めず、異民族に容赦無い弾圧を加える中国共産党政府。しかし歴史を振り返れば中国は今までどれだけ王朝が移り変わってきたか?そしてそれは世界の何処であれ同じ事。天草でキリシタンに過酷な弾圧を加えた江戸幕府も今や歴史の教科書の片隅に。政治とは俗なるもの、俗なるものの命は短い。時代のニーズに応えられなければ滅びていく。

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 それに比べ人の心の中で生きる信仰は根強い。仏教、キリスト教、そしてイスラーム。人々の祈りは、これ迄どんな酷い弾圧を受けても先年の時を変わる事無く生き続けてきた。そしてそれはこれからも変わる事は無い。

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 虐殺を行おうと核兵器を用いようと、信仰を滅ぼす事は不可能だ。チベット仏教も、ウイグルイスラームも、共産党が滅び去った後も、今並び立つ国々が滅び去った後も永遠に地球がある限り人々の心の中で生き続ける。

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Prayer will never die!