2006エジプト旅行記14
アスワンから旅の最終目的地ルクソール迄はナイル川に沿って神殿ラリーが続く。古代エジプト王朝は日本と同じく多神教だから、それぞれの神を奉る多くの神殿が築かれたのだ。神殿は生きた人々が神を崇める場所だから殆どがナイル川の東岸にある。
(コムオンボ神殿)
先ずはコムオンボ神殿を訪れた。二つの神を奉ったエジプトでも珍しい二重構造の神殿だと言う。豊穣神セベックと太陽神ホルス神の二つが奉られていると言う神殿だ。
(エドフのホルス神殿)
続いて訪れたのはエドフと言う街にあるホルス神殿、名の通りホルス神を奉った神殿だ。ホルスは鷲の姿をしておりエジプト航空もホルス神をシンボルとしている。インドネシアのガルーダ航空が伝説の鳥ガルーダをシンボルマークとしているし、我が国のJALも鶴がシンボルマークだ。
(ホルス神)
日本やギリシャ神話も同様だが、余りにも神が多すぎてついていくのが難しいが、それぞれの神に物語があり、一つ解ってくると繋がりが出て遺跡巡りの楽しさが倍増する。
(デンデラのハトホル神殿)
一旦ルクソールを飛び越してデンデラにあるハトホル神殿も訪れた。此方も名の通りハトホル神の為の神殿だ。ハトホルとは世界を産み出した天の牝牛だそうで壁画では頭上に丸い円盤が描かれている。
(ハトホル神殿の壁画)
ルクソールにはカルナック神殿とルクソール神殿が残るが、実際は一つの大きな神殿複合体で、エジプトの最高神であるラー=アメン神が奉られている。最高神が奉られているだけあって、規模と言い見所と言いやはりカルナック神殿が見応えがある。
(カルナック神殿)
(羊顔のスフィンクス)
さて下の写真はルクソール神殿の写真だが、何処か違和感を感じはしないだろうか?彫像の脇に対になってある筈の塔が無い。これを何処かで見たことはあるまいか?
そう!フランス、パリのコンコルド広場に建つ塔だ。これは元はと言えば此処ルクソール神殿から持ち去られたオベリスクなのだ。他にもイスタンブールにローマにもある。エジプトにある様々な神殿からオベリスクがヨーロッパに持ち去られてしまったのだ。
(パリ、コンコルド広場にある元ルクソール神殿のオベリスク写真は引用)
神殿巡りをした後、夕食に私がコシャリを食べに行くと言うと、私も食べたいと数人が一緒についてきた。ツアーでは鳩料理等エジプト名物料理は出るものの、コシャリはいわゆるファーストフードと言うか、エジプト庶民のジャンクフードなのでツアーでは提供されない。私は予算を浮かす為に食べに行くつもりが、少しでもエジプトを味わいたい面々とご一緒出来る事となった。
(コシャリ、写真は引用)
コシャリとはご飯にパスタ、そしてひよこ豆をごっちゃ混ぜにして食べる炭水化物のオンパレード状態のエジプトの国民食で、人気店も存在する。みんなでコシャリをテイクアウトしたものの、豪華ホテルには持ち込み禁止で、夜の公園でみんなでコシャリを突っついた。これもまた良い思い出となった。