2006エジプト旅行記12

 アブ・シンベルからアスワンに引き返し往きに飛ばした見所を訪れた。先ずはアスワン・ハイ・ダム。アブ・シンベル神殿等の水没の危機を生み、また大きな湖を人工的に作ってしまったが故に気候まで変化してしまった、とか下流に洪水が起きなくなった反面、その恩恵として土地に栄養がもたらされていたものが失われた事で塩害が発生した等負の側面も見逃せないが、それがあっても尚エジプトの水源として無くては為らないダムである事に違いは無い。

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 そしてダム建設により移築されたもう一つの遺跡、イシス神殿に我々はボートに乗って向かった。日程も此処まで来ると、酷暑と慣れない食生活のせいかツアーメンバーの殆どが一回は体調を崩していた。無傷は私一人、彼は例外だからと喜んで良いのかどうか解らない納得の仕方をされていた。

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 この遺跡に向かう時は、若い新婦さんが体調を崩してしまい、だけど新郎の旅に迷惑かけまいと思ったのだろう。辛そうだけど必死に旅に参加する彼女をメンバー一同励ましながらの神殿訪問となった。

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 当時のエジプト王朝は日本と同じく多神教で、イシス神殿はその名の通りイシス神を奉っている。イシス神は天空の神ホルス神の母親であり、死者の保護者として崇められている。神殿に描かれたレリーフを見ているとエジプトに来たのだなぁと言う実感が沸いてくる。

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 宗教のレリーフとして仏教やキリスト教のものは至る場所で見る事が出来るが、エジプトのレリーフはエジプトオンリーの世界観だ。

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 ダム建設の為、昔ながらの立地では無いのだろうが、砂色一色の遺跡の中で、湖の青色と心地よいコントラストが印象的な美しい遺跡だった。

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