2006エジプト旅行記2

 ピラミッドはギザの街の外れに唐突に現れる。ピラミッドと言えば砂漠のど真ん中とイメージするが、実際にはドンドン広がるギザの街がもう、すぐピラミッドの直前まで迫っている。勿論ピラミッドより西は広大な砂漠が広がっている。

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 ピラミッドはエジプトの、いや世界の観光名所、大勢の観光客が押し寄せる。ピラミッド内部には狭い通路があり、その内部を見学する事が出来るが、とても全ての観光客を収容する事は出来ない。そこで先着○百人限定となるのだが、それを確定と謳う事がエジプトツアーの一つの売りとなっている。

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 勿論私の選んだツアーも同様だ。現地ではツアー枠以外にも一般向けに数少ないが当日券も用意されており、開門時間には数多くのバックパッカー達が押し寄せている。ゲートが開くとピラミッド迄の遠い道程を彼等は限定チケット奪取に向けて必死に駆ける。そんな彼等を私を乗せたツアーバスは涼しい顔で抜かしていく。本来なら私も彼等と一緒に駆けていた筈だ。申し訳無く感じた。

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 ピラミッドを目前にすると、ただただ口をアングリと開けて佇むしかない。

「デカい…」

 ただただビックリして、そんな感想しか浮かんで来なかった。それにしても完璧な四角錘、過去の人はどれだけの測量技術を有していたのだろう。そして潔い迄のシンプルな造形。普通遺跡にはレリーフやら何やら意匠が刻まれていたり、デザインが施されていたりするものだが、一切そう言うものを含まない、ただの正四角錘。まるで安直な感想を拒絶しているかの如しの完全無欠ぶり。これはもしや人類の技などでは無く宇宙人の仕業と思える程の完成美だと思った。

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 万を持して三つ並ぶピラミッドの中で一番大きいクフ王のピラミッドの内部に入る。インディ・ジョーンズ、はたまたハムナプトラ。そう言った世界観が好きなら、もうたまらない瞬間だ。巨大な石に囲まれた通路を探検家気分で進んでいく。アンコールワットでは完璧にトゥームレイダースに成りきっていた私は此処では完璧にインディアナ・ジョーンズだ。通路の脇からギロチンが降ってきやしまいか?怪しいいスイッチを押したら巨石が転がってきやしまいか?ドキドキワクワクしながら探索を続けた。

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 勿論真面目に考察をしてみても、ただ単に石を積んだだけで無く、内部構造も考慮に入れて積み上げたのだ。紀元前4先年前にして人類の技術は最早?此処まで進化していたのか?現代の技術を持ってしても、これだけの巨大建築は難しいだろうに…

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 やはり宇宙人説に逃げたくなる自分が其処にいた。