旧ユーゴスラビアを旅する完全版+ギリシャ・メテオラ後編

大変時間を開けてしまいましたが再開です。ギリシャのメテオラの旅後編です。

 到着初日はカラバカから眺めて右手にある二つの僧院を訪れた。二日目となる本日は左手の4つの僧院を訪れる。僧院を訪れるバスは奇岩を左手に回り込んで進む。左手には登山道は無いので、本日はやむ無くバスが登る車道を歩いて登っていく。あくまで歩いて登るのだ。それが私の流儀だから。

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 カラバカを左に向かい歩いていくとカストラキと言う村に出る。歩いてメテオラに向かう場合、右手二つの僧院ならカラバカ、左手4つの僧院に行くならカストラキが基点となる。そこから車道は徐々に勾配をあげていく。

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(聖ニコラオス・アナパフサス僧院)
 最初に現れるのが聖ニコラオス・アナパフサス僧院だ。メテオラで一番低い場所に建つ僧院で可愛らしい。頂上付近にある僧院と大分高低差もあり離れているので拝観客も少ないのではないだろうか?いったい僧院の拝観料はどう言う仕組みになっているのだろう?私が見た限り、チケットのデザインもバラバラだったし、連携している訳ではなさそうだった。どうせなら共通チケットにしてひとつの僧院を訪れたらスタンプを押して貰え、6っ目は無料とかにすれば参拝客のコレクター心も揺さぶるし、皆さん漏れなく参拝すると思うのだけど、余計なお世話だろうか。

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(ルサヌー修道院)
 さて続いて頂上に行く中腹ぐらいにおわすのがルサヌー修道院。此方も女子修道院となっている。因みに土日を抜かすと修道院は休日をずらしながら取っている。全部の修道院を一日で回りたいなら土日を選んで訪れよう。

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(ルサヌー修道院)
 またルサヌー修道院はメテオラの中央部、高度的には中腹と言う立地故、どの展望台からも目に入りやすいのだが、見る角度によってかなり見映えが違い、まるで違う修道院にさえ見える。

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 さて残すは二つの修道院。車道を登っていると、あぁやっちゃったぁ!なんと観光バスと乗用車がヘアピンカーブで事故ってる。乗用車の後輪が車道から外れてお腹が道路に擦れて自力じゃ戻れない。どっちが悪いのか解らないけど、これだから車は恐い。車道を整備して大型バスが走れる様になって車に乗る人は便利になったが、その分余りいないのだろうが、歩こうと思うと車がビュンビュンなのでちと恐い。もう少し登山道を整備して頂けると棲み分けも出来るし安全だし雰囲気も出ると思うのだが。

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(手前にヴァルラウム修道院奥手がメガメテオロン修道院)
 頂上に登ってヴァルラウム修道院とメテオラ最大の大メテオロン修道院は比較的近い位置に建っている。修道院内はキリスト教に詳しく無ければ(私もそれに含まれる)どの修道院もそれほど変わり映えはしないのだが、大メテオロン修道院は規模が一回り大きい為、内部を小さな博物館的に展示していたりして見応えがある。とある小さなドアの覗き窓を覗いたらビックリ、思わず声を挙げるところだった。

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「貴方はドクロベェ様じゃないですか!」

 いやいや、これはカタコンベ。岩屋や地下の墓所を指すのだそうだが、最初にパリのカタコンブを見た時は驚いた。宗教感の違いと言うか…。此処に葬られているのはこの修道院で亡くなった修道士さん達なのだろうか?

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(左から聖ニコラオス・アナパフサス僧院、ルサヌー修道院、メガメテオロン修道院、ヴァルラウム修道院)
 6つの修道院を見終えた後はメテオラの各修道院に続く道中に点在する絶景ポイントを歩き回った。何処も本当に絵になるのだが、最大4つの修道院を一枚の写真に納められる場所があって、そこはとっても良かった。修道院のそれぞれは高低差があるから、とても立体的に見える。一日半かけて何度も登り降りを繰り返して流石の私もコテコテになったけど、それだけ十分に楽しむ事が出来たと言う事だ。

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(手前にヴァルラウム修道院奥手にルサヌー修道院)
 下界に降りて暫し街を散策する。お洒落なカフェで老若男女問わず何故か同じ飲み物を飲んでいる。コーヒー牛乳?みたいな飲み物の上にたっぷりとクリームの様なものが乗っている。真似っ子子猿の血が騒ぐ。でもお洒落なカフェで綺麗なお姉さんの店員さんに思わず見栄を張ってこれだろうと言うものを頼んでしまう。

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(ルサヌー修道院と奥手に聖ニコラオス・アナパフサス僧院)
 結果見事に裏切られてやり過ぎな飲み物が出てきてしまった。もっとシンプルな皆が飲んでるもの飲みたかったのだが…。自らの英語力の無さを思い知った。トホホ

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(飲みたかったもの)

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(出てきたもの)
 往きはヨイヨイ帰りは恐い。それは旅の鉄則だが、十分楽しんだ後こそズボンの紐を結び直さねばならない。本当にバスは約束の時間に来るのだろうか?10時も近づいたので駅前に出てみた。嘘だろ?これが世界遺産メテオラで賑わう筈のカラバカの駅?と思う程小さな駅で、駅前もとても寂れている。駅前の通りなんて走る車も疎らでしかない。

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(カラバカ駅)
 こんなところで夜中に待っているの嫌だなぁと思っていたら、意外にも意外にジャストタイムでバスは現れた。ただこのバス、バス停でも何でもない駅前で私を拾って出発したので、日没した後では手をあげて停めようとしてもスルーされる可能性大なので、利用する場合は事前予約は必須だろう。さて、これからアルバニアのティラナまで夜行の旅だ。ミニバスでしかも殆ど満車。眠れる要素が何処にも無いorzいや、ひとつだけある。何処でも眠れそうな程メテオラを歩き倒した程私の体が疲弊している事だ。