シルクロードを西へ!西安編8

 西安郊外の観光を終えた後は西安城壁外に点在する見所を回った。先ずは唐代三大宮殿のひとつ興慶宮跡地に作られた興慶宮公園だ。此処も玄宗皇帝と楊貴妃のに由来する物件が多く残されている一方、釣り堀、射的場、小遊園地から野鳥園迄なんでもござれ的な部分もある。

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 中国人的に考えれば、歴史も娯楽も一緒なのかもしれない。寧ろ娯楽を楽しみに来たついでに歴史の楽しさを覚えてくれれば幸いなのかな?とも考えたが、姫路城の敷地に観覧車があったらたまらなく嫌だ。

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 まぁこの公園の娯楽施設は然程周囲の景観には影響を及ぼしてはいないから良しとしよう。さて、この公園には日本に所縁がある石碑がある。安部の仲麻呂の記念碑だ。彼は中国の著名な歌人李白と親交があり、彼が仲麻呂との離別を悲しんだと言う句が刻まれている。

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 また、そこからタクシーで移動した青龍寺空海が学んだ寺で、彼の記念碑が建てられている。私は往きの飛行機が一日遅延しただけで狼狽えていたと言うのに1300年前に中国へ渡った彼等はどれだけ苦労した事だろう?

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 空海は日本に戻り、密教を伝え、真言宗を開く事が叶ったが、安部仲麻呂は遂に帰国する事が叶わなかった。それ相当の決意が無いと旅立てない。そんな時代に情熱を持って、当時の先進国、中国の首都である西安を訪れた足跡に触れ、旅人としての魂が揺さぶられる想いだった。

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