シルクロードを西へ!西安編7

 始皇帝陵で彼の偉業と悲しき人生に想いを馳せた後は大きく時代をすっ飛ばし唐の時代にワープして、玄宗皇帝と楊貴妃のロマンスの場所、華清池に向かった。

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 楊貴妃世界三大美女の一人とされているが、玄宗皇帝が彼女の魅力に溺れ、唐を傾けてしまったから傾国の美女とも言われる。中国では何度も女性が国を滅ぼしている。そんな中で楊貴妃は中国傾国美女の三選には選ばれても三大悪女には選ばれていない。

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 その理由と人気の秘密は、他の傾国の美女と違い、国を滅ぼそうと企んでいた訳でも無く、酷い所業を行った訳でも無く、ただその美貌により夫をメロメロにして国を傾けてしまったからだろう。女性としては肖りたいと思って当然だ。

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(楊貴妃の湯)
 しかし中国人女性の強さは昔も今も変わらない。出発が遅れた上海では、中国人のオバサンが航空会社の痩せた職員を絞め殺さんばかりに詰め寄っていたし…。

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(玄宗皇帝の湯)
 そして中国人オバサンは非常に記念写真が好きだと言う習性がある。写真を撮ってと頼まれて、安易に承知すると大変な事になる。

「此処ちゃんと入れて写真撮ってよ!
あ!ポーズ間違っちゃったからもう一回!」 

 自分が納得する迄決して解放して貰えない。その習性を知っているから、楊貴妃の像に群がる妖気妃達を遠巻きにしながら写真を写した。

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  華清池は美人の湯として現在でも湧いており、中国人女性の憧れの地としての利用が多い。よって歴史的な温泉部分以外は、とても綺麗に整備され、はたまたテーマパーク状態で、長恨歌にも歌われた舞台の歴史に想いを馳せたい日本人としては 少々やり過ぎに感じる部分も多い。でも理由が理由だけにはしゃぐ現代の妖気妃達の姿は見ていて微笑ましかった。