ラオス旅行記2

??  なんとその人混みは雨期明けの祭りによるものだった。道理で通りには緊張感は無い。私は胸を撫で下ろして人混みを掻き分けながらビエンチャンで滞在すべく宿を探した。祭りの最中だからか思ったより値段は高めだったが、自分の体調も考えて千円程度の宿で妥協した。

イメージ 1



 部屋で一息入れてから早速ビエンチャンの街歩きを始めた。先程の噴水を通り、タート・ダムと呼ばれる苔むした仏塔を過ぎ、市場を抜けると最早郊外の様な佇まいだ。大通りの先にはフランス統治時代の名残を残す凱旋門が聳えているが、かなりアジア風だ、

イメージ 2



 凱旋門を抜けて一本道をテクテク歩けばビエンチャンのシンボル、タート・ルアンに辿り着く。黄金の仏塔がキラキラと輝いている。ミャンマー、タイ、カンボジア、そして此処ラオスは上部座仏教が信仰されているが、上部座仏教の寺院は何処もキンキラがだいすきである。そして仏塔は各国によりそれぞれ様式が違う。

イメージ 3



 暫し仏塔を鑑賞した後、行き来た道を引き返し街の中心に戻った。再び散策を続ける事も出来たが、自分の体調もあるし、折角雨期明け祭りに出くわしたのだから、のんびり祭りを見学する事にした。

イメージ 4



 人が少ないと言われるビエンチャンだが、道にはそんな言葉が信じられない程人でごった返していた。メコン川ではボートレースが行われ川沿いには多くの応援団や見物客で賑わい、それらを狙った各種出店や移動式遊園地が軒を並べていた。

イメージ 5



 暫し祭りの雰囲気に身を預け、陽が暮れる頃川沿いの屋台で夕食を摂った。焼き鳥と白飯、それにビア・ラーオ(ラオス産ビール)焼き鳥と言っても日本のそれとは違い、鳥一匹をそのまま開いて焼
いた豪勢なもので食い応えタップリだ。

イメージ 6



 暫く川に沈む夕陽を眺めてると隣のテーブルから声がかかる。

「何処から来たんだい?」

 私が日本と答えると何故か拍手が巻き起こる。怪訝な顔をしていると、中から一人の男が誇らし気に現れて此方にやって来た。彼は日本語を学んでいるから日本語を話したいのだそうだ。私が彼と話をし、彼が誇らし気に仲間に通訳する。和やかなムードでビエンチャンの一日は暮れていった。

イメージ 7