ラオス旅行記1

 2007年、当時私はシフト制の仕事に就いていた為中々旅の時間を作る事が出来ず、三連休を入れては弾丸トラベラーの様な日程で近場のアジアを駆け巡った年だった。

 そんな7年秋、そろそろアジアが雨季明けする頃、未だ見ぬ国ラオスの首都ビエンチャンへ私は二泊三日の強行軍で訪れた。

 しかし事もあろうか出発直前に私は体調を崩してしまった。空気の悪い仕事、立て続けの弾丸トラベル、そんな環境に加え秋口は私にとって爆弾の喘息を起こしやすい季節。出発前日に点滴を受け、夜勤明けに職場からダイレクトに成田へと向かった。

 私は政情の不安定な旅先が多いので、出発前は必ず外務省のホームページを眺める事は欠かさないが、今回は私の体調が「渡航の是非を検討してください。」と言うレベルであったと思う。

 とても完全な状態とは言えなかったが無事乗り継ぎ地バンコクに到着、深夜到着の為一夜バンコクで宿泊して翌朝ラオスへと向かう。当時は未だバンコク市街まで鉄道が通っておらず、深夜である為タクシーを使う。

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 タクシーは道が解らない振りをして、なんとか運賃をあげようとする。冗談じゃない!と抗う私、海外では適正価格で到着するのにも体力勝負。病中の身には堪える。

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 翌朝バンコクからラオスの首都ビエンチャンへ飛んだ。タクシーに乗り街の中心へと送って貰う。到着したと聞いてちょっとたじろぐ。

「嘘だろ?私は街の中心と言った筈だ。」

「本当に此処ですってば!」

 確かに小さな噴水があってロータリーになっていて街の基点とはなっている様であるが、そこはまるで日本なら地方のまた地方の小さな街の風情である。

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 狐につままれた様な感じもしたがどうやら此処がラオスの首都ビエンチャンらしい。私は早速今宵の宿を決めるべくラオスとタイの国境を流れるメコン川沿いへと向かった。

 しかし川沿いの道へと向かおうとすると、長閑な田舎風情のこの街が何やら妙に騒々しい。凄い人混み、警備する警官達、更に進もうとすれば数人の若者に制止された。どうやら先に進むにはボディチェックを受ける必要がある様だ。

 まさかまさかよりによってデモか暴動に出くわしてしまったか?