パキスタン旅行記1ラホール到着

 旅立つ前、久し振りの旅に興奮したのか私は寝付けずにYouTube大沢たかおさん主演の深夜特急を見漁っていた。インド・・・特に初回のインドの旅は驚愕と苦労の連続だった。それだけに思い出も深い。小説で深夜特急のインド編を読んだ時、深い共感を感じたのを覚えている。


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 しかしながら、あのインド人独特の灰汁の強さ、そんな中を旅するのは体力がいる。パキスタン、此処も元とは言えばインドと一緒だった国、宗教の違いで別々の道を歩んだ国、インドと同じ人々なのだろうか?それとも?そんな違いを比べられるのも不安もあったが楽しみでもあった。

 出発当日は深夜着、でも今回はガイドが随行してくれるので安心だ。翌日真っ先にラホール博物館へと向かった。私がこれから赴くムガル帝国インダス文明ガンダーラの歴史的逸品が此処に集約されているからだ。建物もイギリス統治時代に作られた赤煉瓦の建物で趣がある。

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(ラホール博物館)
 さて中にある展示品だが、それはこれから訪れる遺跡を紹介する上で紹介していこうと思う。その方が臨場感が伴うと思うから。

 閑静な博物館を出て街に出ればそこ喧騒に満ちたカオスの様な光景が広がる。車の殆どはトヨタ、バイクもホンダ、ほぼ日本車が占める。その他バイクを改造した所謂リキシャー、その乗り合いバージョンのチングチー、パキスタン独特のデコトラックにデコバス、はたまた馬車に驢馬車、そんなものが入り乱れて走っている。

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(ラホール博物館周辺の道)
 信号があっても無いようなもの右折も左折も入り乱れてクラクションを鳴らし合って現地の人でないと解らないタイミングで交わしていく。

さっくんは日本で交通誘導もするんだったよね?」

「此処じゃ絶対に無理です!」

 本当にアジアのこの雰囲気には毎度圧倒される。これで良く事故が起きないものだと。そして不平不満喧嘩が起きないものだと。それと同時にアジア人の精神的強さに感動する。

 そんな喧騒に酔っている間に時間軸が揺らぎ始め私を乗せた車はラホールの旧市街ラホールフォートに到着した。歴史は遡り、私は今16世紀のムガル帝国時代にいる。